離婚関連は共同親権など大幅な改正が控えています!
令和6年5月17日、民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)が成立し同月24日公布されました。この法律は、父母の離婚等に直面する子の利益を確保するため、子の養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流、養子縁組、財産分与等に関する民法等の規定を見直すものです。
この法律は、一部の規定を除き、上記公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日に施行されます。
民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)についてhttps://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00357.html
離婚問題のご相談
弁護士が代理人として問題に取り組む場合、当事者間の協議で起こりやすい感情的で法的根拠のない主張を排除します。
そして婚姻費用や財産分与、慰謝料請求や養育費といった法的な権利を整理して余すことなく主張し、その権利を実現するための適切な方法をご提案します。

協議離婚の注意点
日本人の離婚の約90%を占める協議離婚には、柔軟な解決ができる、費用が安いというメリットがあります。
弁護士に依頼すると、やはり費用がかかります。離婚協議で納得できる離婚条件が導けるのであれば、コスト的には大きなメリットになります。もっとも次のようなデメリットもあります。
・夫婦の力関係から不公平に…
・正しい情報がなく誤った判断を…
・長期化の疲労で必要以上に妥協…
離婚問題の解決方法について検討される際には、協議離婚のメリットとデメリット(コスト的なメリットを上回るデメリット)を総合的にご判断ください。
協議離婚以外の離婚手続
協議離婚のメリットよりもデメリットが大きくなってしまったときや、長期化や必要以上の妥協を強いられる場合には離婚調停、離婚訴訟も考えられます。
いずれも家庭裁判所が関与する手続となります。

離婚調停 | 離婚訴訟 | |
---|---|---|
手続の内容 | 夫婦双方が調停期日に出席し、調停委員が間に入りつつ、話し合いによる自主的な解決を図る手続。 | 夫婦の一方からの離婚の訴えの提起に基づいて行われる家庭裁判所の訴訟手続。 |
メリット | ・顔を合わせない ・対等な話し合い ・法律上の離婚原因が不要 ・柔軟な解決が可能 ・強制執行が可能 | ・相手方の意思にかかわらず離婚できる ・証拠に基づいた法的な判断 ・確定判決に基づいて強制執行が可能(慰謝料など) |
デメリット | ・相手方欠席や話し合い拒否で不成立となることもある ・解決までに時間がかかる ・調停委員との相性が悪いこともある | ・法律上の離婚原因が必要 ・本人尋問などの立証活動が必要 ・解決までに時間を要する ・費用負担 |
離婚時に決めるべき7項目
離婚するにあたっては「離婚するかどうか」だけではなく、離婚条件について話し合うことが必要です。もし漏れがあった場合には、離婚後に請求するという二度手間になったり、請求できなくなることもあります。
特に重要な7項目について簡単に解説します。

婚姻費用について
婚姻費用は離婚が成立するまでの生活費の問題です。
別居中でも離婚するまでは、夫婦にはお互いに婚姻費用(養育費や食費、家賃など夫婦が結婚している間にかかる生活費)を負担し、生活レベルを同程度に維持する義務があります。
婚姻費用の具体的な金額は、協議しても決まらない場合には、調停や審判の手続きを利用できます。一方的に離婚を求められ、生活費も止めて経済的に困窮させる「兵糧攻め」を受けた場合には、速やかに婚姻費用分担調停を申し立てます。
財産分与について
夫婦が婚姻中に協力して築いた財産(共有財産)がある場合には、この共有財産の分与を請求できます。離婚後に請求することもできますが、離婚の時から二年を経過したとき請求できなくなってしまいます。
財産分与の対象となるのは、預貯金、不動産、保険解約返戻金、有価証券、自動車、退職金や企業年金など金銭に換算できる財産がすべて含まれます。そして婚姻期間中に取得した財産は、共有財産であるとが推定されます。分与額や分与方法を決めましょう。
親権について
夫婦間に未成年の子どもがある場合には親権者を決めなければ離婚することはできません(協議離婚の場合は、所定の欄に親権者を記入しなければ離婚届が受理されません)。
争いが生じた場合には家庭裁判所での調停や審判などにより親権者を決定することとなります。裁判所が親権者を決める基準としては、子どもの利益を最優先としてさまざまな考慮要素から総合的に判断します。
養育費について
養育費について夫婦間で話合いがまとまらない場合や,話合いができない場合には,調停や審判によります。
家庭裁判所の調停や審判では、子の人数や年齢,双方の収入などの諸事情を確認します。
なお、令和4年4月1日施行の改正民法により、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、養育費の支払いが必要となるのは「未成年」ではなく、「未成熟子」(経済的自立が期待できない子)です。養育費の支払期間は長期に及ぶため、一定期間経過後に支払われなくなる可能性も考慮しておく必要があります。
面会交流について
面会交流の話合いがまとまらない場合や,話合いができない場合には,家庭裁判所での調停や審判によることになります。家庭裁判所の調停や審判では、子どもの年齢,性別,性格,就学の有無,生活のリズム,生活環境等が考慮されます。
離婚調停の中で面会交流についても話し合うことも可能ですが、離婚調停が不調で終わった場合、面会交流についての話し合いもそこで終わってしまいます。そこで離婚調停とは別に面会交流調停も申し立てることで、離婚の話し合いとは別に面会交流について同時進行で話し合うことができます。面会交流調停が不成立となれば,自動的に審判に移行します。
慰謝料について
相手方が夫婦関係を破綻させる原因となった行為(有責行為)を行った場合には慰謝料を請求できます(離婚原因慰謝料)。具体的には、不貞行為や暴力行為などの配偶者の肉体面や精神面に被害を与える行為が有責行為になりえます。
また、有責行為のために離婚にいたったこと自体による精神的苦痛に対する慰謝料(離婚自体慰謝料)も認められる場合があります。これは消滅時効との関係で重要なポイントになります。
具体的な慰謝料の金額について離婚訴訟により判断される場合、精神的苦痛の内容や程度によって個別に判断されます。例えば、同じ不貞の慰謝料であっても不貞の期間や悪質性、婚姻関係への影響の有無などによってその金額は異なります。
年金分割について
年金は財産分与の対象となり、年金分割は基礎年金(国民年金)に上乗せされた厚生年金・旧共済年金について婚姻期間中の年金保険料納付記録を分割する手続きです。 年金分割には、合意分割と3号分割の2種類があります。原則として離婚等をした日の翌日から起算して2年以内に請求する必要があります。
なお、国民年金、国民年金基金、確定給付企業年金は年金分割の対象となりません。
ご相談のタイミング
離婚はご本人やお子さんの人生を左右する大きな決断であり、決めるべき離婚条件も複数あります。
もし、以下にあげるようなことに一つでも思い当たることがあれば、ぜひ無料法律相談をご検討ください。

・何を決めればいいかわからない
・相手が話し合いに全く応じない
・相手が自分の意見だけ主張する
・怖くて自分の意見が言えない
・対立があり歩み寄りもない
・話し合う気力がない
・長期化してしまっている
・不公平な内容になっているか不安
・相手方に弁護士がついた
DV被害と住所等の秘匿
DV(ドメスティック・バイオレンス)により住所をなどを相手方に知られないで離婚を進める場合は細心の注意が必要です。
家庭裁判所に対し「秘匿申出」や提出した書類について「非開示希望申出」をしたり、令和5年2月に新設された当事者に対する住所、氏名等の秘匿制度を利用します(詳しくは裁判所の「当事者に対する住所、氏名等の秘匿制度等」のページをご確認ください)。

理不尽な離婚請求
「他に好きな人ができたから離婚する」「まじめな性格が合わないから離婚する」「離婚するから家から出ていけ」といった理不尽な離婚請求を受ける場合もあります。
このような請求を受けた場合、深く傷つき反論する気力も失ってしまうこともあるかと思います。こんな時こそ法的にどのように対処できるのか、どんな請求ができるのかを把握したうえで、しっかりと対処していただきたいのです。例えば…
有責配偶者からの離婚請求
例えば、不貞をしたにもかかわらず、家を出て生活費の支払いを拒否し、離婚に応じさせようとする場合があります。このような場合、その配偶者が離婚訴訟を起こしたとしても原則として裁判所は離婚を認めません。信義に反する行為だからです。例外的に
・別居の期間が長期間におよぶ
・未成熟の子供がいない
・配偶者が離婚によって過酷な状況におかれない
という要件をすべて認められる場合には、離婚が認められることもありますが、あくまで例外的です。
離婚を拒否し、婚姻費用や慰謝料を請求するなど法的な責任を追求することができます。離婚する場合でも夫婦共有財産について財産分与を求めるなど法的な権利をしっかりと行使しましょう。
離婚原因がない場合
離婚訴訟で離婚が認められるためには、離婚原因が必要です。離婚原因がない場合には離婚は認められません。
この離婚原因は不貞やDVなどが法定されていますが、有責行為がない場合には婚姻関係が破綻しているかどうかが問題となります。例えば長期間の別居をしている場合などでは、破綻が認められることもあります。
この破綻は配偶者が一方的に離婚したいと希望しているだけで認められるものではありません。婚姻関係の破綻といえない場合には離婚を拒否し、夫婦間の扶助協力義務として婚姻費用の請求を行うなどの対処が考えられます。
勝手に離婚届を出させない
このような場合には、離婚届の不受理申出制度を活用すべきです。ご自身の住所地の市区町村役所に行き、離婚届の不受理申出書を提出しておくことにより、配偶者が勝手に離婚届を提出しようとしても受理されません。
ちむじゅらさんの法律相談
法律相談料 5500円(30分)
当事務所の法律相談では、離婚原因や離婚条件についてこれまでの経験や裁判例等に基づいて可能な限り、見通しをお伝えいたします。
※ 法テラスの要件を満たす場合は無料相談が可能です(詳しくはこちら)。

弁護士費用の目安
当事務所の弁護士に委任した場合の費用の目安は、以下のとおりです。離婚事件の場合、争点の数や内容により事務内容が変わり、弁護士費用も変わります。
そのため委任していただく前にお見積りをさせていただきますので、法律相談後にゆっくりご検討ください。

委任内容 | 着手金 | 報酬金 |
---|---|---|
交 渉 | 22万円~ | 22万円~ |
離婚調停 | 33万円~ | 33万円~ |
離婚訴訟 | 44万円~ | 44万円~ |
※交渉から調停、調停から訴訟と引き続いて受任した場合は追加着手金11万円とします。
※金額はすべて税込金額です。